伝えたつもりになっていませんか?

訪問看護の現場でも、スタッフ同士が直接会う時間が少ない分、テキストを使ったやり取りが重要になっています。

「訪問看護ステーションまるっとけあ」でも、チャットや記録を通じたコミュニケーションの質を上げるために、日々工夫を重ねています。
今回は、誰でも今日から使える「テキストコミュニケーションの7つのポイント」を紹介します。

テキストコミュニケーションの7つのポイント

① 一文は短く
テキストでは、一文が長いと読む側が混乱してしまいます。
特にスマートフォンで確認する場合、長文は途中で意味が伝わらなくなることがあります。
一文を短く区切り、改行を入れて見やすく整えることで、相手がスムーズに理解できるようになります。

② 結論から述べる
要点を先に伝えると、相手が内容をすぐに把握できます。
「何をしてほしいのか」「どんな対応が必要なのか」を最初に書くようにしましょう。
訪問看護では時間が限られているため、要件を明確にすることがとても大切です。

③ 肯定的な表現を使う
テキストでは、言い方ひとつで印象が変わります。
「まだできていません」よりも「確認中です」「もう少しで完了します」といった前向きな表現を使うことで、柔らかい印象になります。
同じ内容でも、相手への伝わり方が大きく違います。

④ わかりやすい言葉を使う
専門用語や略語を多用すると、相手がすぐに理解できないことがあります。
特に職種や経験年数の違うスタッフがいるチームでは、誰が読んでもわかる言葉を使うようにしましょう。
シンプルでやさしい表現が、ミスを防ぐ第一歩です。

⑤ 催促は相手に配慮をする
返答がないと不安になり、つい強めの催促をしてしまうことがあります。
そんな時は、「お忙しいところ恐れ入ります」「お時間のある時で構いません」といったひと言を添えることで、相手の気持ちに配慮した伝え方になります。
相手も気持ちよく対応しやすくなります。

⑥ お礼は具体的に伝える
「ありがとうございます」だけでなく、「○○を対応してくださって助かりました」と具体的に伝えると、感謝の気持ちがより伝わります。
テキスト上でも、相手を思いやる言葉は信頼関係を育てる力になります。

⑦ 見直しを必ずする
急いで送ったメッセージは、誤字や意味の取り違えが起こりやすいものです。
送信前に一度読み返すだけで、誤解やミスを大きく減らせます。
特に複数人が見るチャットでは、誤った情報を広めないためにも確認を欠かさないようにしましょう。

テキストで伝わりにくい時は「声」で補う

どんなに気をつけても、テキストだけでは伝わりにくい場合があります。
そんな時は、メッセージを送った後に電話で再確認するのが効果的です。

「何度も連絡して申し訳ない」と感じるかもしれませんが、誤解が起きてから対応する方が、結果的に時間と労力がかかります。
迷ったときほど、確認の一報を入れることが大切です。

スタッフ同士でルールを決めておく

日常的にやり取りをするスタッフ同士で、連絡のルールを話し合っておくことも重要です。
たとえば、
・業務連絡は基本的に業務時間内に行う
・夜間のメッセージ送信は控える

など、共通のルールを設けることで、働きやすい環境がつくれます。

夜に「明日見てくれればいいや」と思って送ったメッセージでも、受け取った側は気になってしまうことがあります。
その結果、仕事モードから抜けられず、ストレスにつながることもあります。
お互いに気持ちよく働くためには、こうした小さな配慮が欠かせません。

相手を思いやる言葉が信頼をつくる

訪問看護は、チームで利用者さんを支える仕事です。
そのチームを支えるのに、日々のテキストコミュニケーションは欠かせません。

患者さんと接するときと同じように、スタッフ同士のやり取りでも「相手の立場に立って考える」ことが何より大切だと思います。
文章の向こうには、同じように忙しく働く仲間がいるという意識を忘れないようにしましょう。

「まるっとけあ」では、スタッフ全員が安心してやり取りできる環境づくりを大切にしています。
思いやりのある一言は、チームの信頼を深め、より良いケアへとつながっていくものです。

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